苦手な人のための決算書の見方の話

【決算書の見方】

決算書の見方、読み方を知ることは経営に携わる上で大切なことです。
なぜなら、経営判断をするために決算書(財務諸表)から業績の分析と問題発見ができるからです。

新潟県よろず支援拠点コーディネーター、中小企業診断士の宮澤奈緒子です。

 

「決算書」は言い換えると「財務諸表」とも言います。
決算書(財務諸表)や、会社の数字に苦手意識のある方が大勢いらっしゃいます。

経営者、後継者、管理者の方には、決算書(財務諸表)を自社の経営に活かしていただきたいと私は思っています。

決算書は税務申告(確定申告)のためだけに作成しているのではなく、貴社の実績がたくさんつまった、とても貴重なデータなのです。

せっかくのデータを活用しないのは、とってももったいないと私は思います。

 

【算数がわかれば決算書は理解できる】

決算書や数字は苦手だと思っている方に言っておきます。
数字ばかりがたくさん並べられていて、あなたには難しく感じられるかもしれません。

ですが、基本的に足し算、引き算、掛け算、割り算、(割合)が理解できれば、決算書は理解できます。もしかしたら、計算の知識としては小学校の算数でも足りるのです。

ただし、「用語」は多少覚える必要があります。

 

【決算書が読めるメリット】

決算書が読めるメリットは、決算書から経営判断ができるようになることです。

決算書から経営判断をするというのは、
例えば、
「経営は順調にいっているか?」
「思わしくない状態が生じた原因は何か?」
「わずかなショックで倒産の危機に陥るようなことはないか?」
「どの問題から手をつけたらよいのか?」
こんなことが決算書から判断できるようになるのです。

つまり、「決算書の見方がわかる」というのは、経営判断をするために決算書(財務諸表)から業績の分析と問題発見ができるようになることです。

 

【財務と経理はちがう】

苦手な方に多い勘違い。
確定申告(税務申告)の時期になると「苦手だ」という方に遭遇します。そういう方が苦手なのは、決算書ではなくて日々の「経理」だと思うのです。

「経理」というのは、お金や取引の流れを記録・管理する業務のことです。日々の経理の結果、1年の記録として決算書ができる流れです。

これは1円単位でしっかりと記録しなくてはなりません。

それに対して「財務」は、会社の将来のお金を管理すること。

具体的には、会社を経営するために将来必要となるお金を見積り、調達する計画を立て、管理することなどをいいます。
実績である決算書(財務諸表)から将来を見通すのです。

ですから把握するのは1円単位ではなく、ある程度ざっくりで構わないのです。
(どんぶり勘定とは違いますので、そこはご注意。)

 

【決算書とは?】
・決算書の主軸はB/SとP/L、2つの表
・損益計算書(P/L)で「会社の儲け」がわかる
・損益計算書(P/L)で5つの利益を知る
・貸借対照表(B/S)会社の財政状況がわかる
・貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)のつながりを理解する

損益計算書(P/L)はともかく、苦手意識のある方は貸借対照表(B/S)がピンとこない方が多いようです。(かつて、新入社員時代の私がそうでした。)

貸借対照表(B/S)は、家計に置き換えて考えるとわかりやすくなります。

持ち物は豪華だけど借金(ローン)だらけの人。一見豊かそうですが、収入を超えたローン返済額だったらどう思われますか?
それに対して、質素な暮らしをしているけど預貯金がある人。地味ですが、将来の目標のために計画的にコツコツ努力しているのかもしれません。

貸借対照表でわかる財政状況って、こんなことを表わしているのです。

 

【知らないことは恥ずかしいことではない】

数字に苦手意識の強い方は大勢いらして、決算書がよくわからないことを恥ずかしがる方もいらっしゃいます。
人は誰もが完璧ではありません。誰もが得意なことや苦手なことがあるのです。好きなこと、得意なことを仕事にして専念いたら、苦手なことがちょっと後回しになっていたのかもしれません。(私にもそういうところがあります。)
言っておきます。
苦手な方は、今のご自身より決算書の理解が進んだら、事業がより良くなること間違いなしです。

さて、少し学んで経営に活かしてみようかな?と思っていただけたでしょうか。

 

とはいえ、

自分ではどうしたらいいかわからない方、なかなか理解できない方は、よろず支援拠点までご相談ください。
ご相談の際には、「私がわからない言葉を使ったら教えてください」とお願いをして、ご理解いただけるように決算書をご説明(解説)しています。安心してご相談ください。

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