こんにちは。
新潟県よろず支援拠点コーディネーターの鈴木裕之です。
「生産性を上げる」。
これを多くの会社が経営目標に掲げています。
では、生産性を上げるには何をどう実行すればよいのでしょうか?
会社の価値は「儲けを増やし、儲け続ける」ことにあります。
つまり、「儲けを増やして儲け続けるために生産性を上げる」のです。
それには次の三つのことを実行することが必要です。
① 生産できる最大量をお客様に売り切る
② 稼働率を上げて、品質不良を減らすことで、時間当たりの生産量を増やす
③ 最小の在庫量でお客様の納期を守る
ここで「生産性」という言葉について、大事なことに触れておきます。
生産性は生産現場の中だけのことと思われがちですが、そうではありません。まず、お金を儲けるためには販売の仕掛けが必要です。それが①です。また、資金繰りをよくするためには在庫計画、つまり原材料調達や生産指示の仕組みも重要です。それが③です。このように、会社の中にあるいくつもの機能と業務実行、つまり経営オペレーションの全体が生産性に関わっているのです。
では、生産性を上げるための三つのこと、これらをどう実行すればよいでしょうか? その答えは『オペレーション・マネジメント』にあります。
オペレーション・マネジメントとは、会社の中の機能と業務を漏れなく網羅したマネジメント技術の体系です。技術には次のようなものがあります。
■ 営業マネジメント技術(販路拡大や販売促進、価格戦略など)
効果的な広告宣伝で販売を増やし、市場の機会と自社の強みを活かした見積もりや交渉によって価格を上げることで、売上高と付加価値額を増やします。
■ 品質マネジメント技術(品質不良の対策や予防など)
不良品の発生をなくしていくことで原材料ロスと作業時間ロスを減らします。
■ 調達・生産マネジメント技術(在庫計画や生産管理など)
使用する原材料だけを調達し、販売できる製品だけを生産して、無駄な在庫をなくします。調達や生産のリードタイムに着目して計画と改善をおこないます。生産能力を使い切る生産指示と統制によって生産量を最大にします。
■ 管理会計・コストマネジメント技術(原価計算や利益計画など)
営業と連携して販売価格を戦略的に調整し、固定費を回収して利益を獲得します。調達・生産管理と連携して在庫量を適正化し、資金繰りを良くします。
ここで、「技術」という言葉の意味について説明します。
技術は、誰でも学んだり教えたりできるものです。そして、再現性がある、つまり誰がやっても同じくらいの成果が得られるものです。職人技のような「技能」とは異なります。会社の経営や工場の操業には、誰もが学んで再現できる技術があるのです。それがオペレーション・マネジメントです。
オペレーション・マネジメントは、大学の経営工学科などで学ぶことができるほか、それぞれの技術を解説した様々な書籍で独自に勉強することができます。自ら技術を学び、市場環境や生産形態などにあわせて試行錯誤、創意工夫しながら実践してみることが大切です。そうすることで、自社の生産性を最大限に引き上げ、儲けを増やし、そして永続的に儲け続けることができるようになるのです。
生産性を上げる技術を皆さまの会社で活かしていただけるよう、様々なご支援をしております。お気軽にご相談ください。
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