無料のはずが高額請求!「求人広告トラブル」に注意

こんにちは、新潟県よろず支援拠点コーディネーターの樽澤です。

■ 増える求人広告トラブル

「無料で求人広告を出せる」との勧誘を受けた結果、高額請求される中小企業が増えています。厚生労働省も「無料掲載後の高額請求」に関する注意喚起を行っています。
求人広告は人材確保の重要な手段ですが、内容を十分に確認せず契約すると、思わぬトラブルにつながるおそれがあります。

 

■ 典型的な事例

ある中小企業が「無料でネット求人広告を出せます。今すぐ掲載できますよ。」と電話で勧誘され、求人広告を申し込みました。ところが翌月、業者から数十万円の請求書が届きました。契約書には、有料契約へ自動移行し、年間契約になる旨が小さく記載されていたのです。経営者が「無料と聞いた」と抗議しても、業者は「契約書に明記されている」と主張しました。

 

■ 問題点

このようなケースでは、契約書に署名・押印していることから、有料契約へ自動移行する契約が成立しているように見えます。
一方で、経営者側としては、以下のような法的主張が可能です。

錯誤:「無料だと思っていた」誤認による契約の取消し
詐欺:重要な契約条件を故意に隠した場合の取消し
信義則・公序良俗違反:著しく不利益な契約内容であると無効主張

ただし、これらの主張はすぐに認められるわけではなく、訴訟に発展することも少なくありません。訴訟において、勝訴したとしても弁護士費用などが発生するため、事前の予防が重要です。

 

■ トラブルを防ぐために

① 口頭での説明をうのみにしない
書面での合意が重要です。必ず契約書を確認しましょう。

② 契約書の細部まで確認する
特にフォントの小さい文字「自動更新」「解約方法」などの文言は特に注意してください。

③ 専門家に相談する
契約前に相談すれば、リスクを大きく減らせます。

 

■ もし請求されたら

すでに契約してしまった場合でも、支払う前に契約書や勧誘時の記録(メール・録音等)を確認し、契約の無効や取消しが可能か専門家に相談してください。

 

■ まとめ

求人広告は重要な投資ですが、「無料」の言葉に惑わされず、契約内容を丁寧に確認することが欠かせません。
少しでも不明な点や不安に感じる場合は、よろず支援拠点にご相談ください。

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