人を雇う前に考えておきたい「なぜこの事業をやるのか」

新潟県よろず支援拠点コーディネーターの宮澤奈緒子です。

起業する際に、
当初から「人を雇いたい」「チームで取り組みたい」と考えている方がいます。

一方で、一人ではじめる方もいます。私も一人です。
そして 「一人では回らなくなってきた」「そろそろ誰かに手伝ってもらいたい」 と、次のステージに進む方もいます。


  • 人を雇う前に立ち止まって考えたいこと

いずれにせよ、起業家ご自身で考えていただきたいことがあります。
それが、「この事業(ビジネス)は、何のためにやっているのか?」 という問いです。

「あたたは、何のためにこの事業(ビジネス)をやるのですか?」
「あなたの事業(ビジネス)は、社会に対してどんな価値を提供しようとしていますか?」
「あなたが事業(ビジネス)を通じて目指したい理想の社会の姿はどうですか?」

ぜひ、お一人でやっている方にも考えていただきたい問いです。


  • なぜこの事業をやるのか

起業初期は、やりたいことや、やることが多いものです。

そして、気づくと「忙しい=頑張っている」状態になりがちです。なんとなく、目先のことをやっていると仕事をしている気分になるのです。
けれど、忙しさそのものは事業の目的なのでしょうか。

忙しいばかりではありません。
自分で事業をはじめてみたものの、思ったようにいかないこと、上手くいかないこと、迷うこと、悩むこと、小さなトラブル。
落ち込むことや困難と思われることも出てきます。

「何のために、この仕事をしているのか」
「誰に、どんな価値を届けたいのか」
「目指したい理想の社会の姿はどうなのか」

この問いが、自分の中で言語化されていると、自分の使命や目指すところとして、自分の軸やベクトルとなるのです。

単に仕事をこなすだけでなく、自分を勇気づけ奮い立たせることができるものなのです。


  • パーパス・ミッション・ビジョンとは?

パーパス・ミッション・ビジョン。
なんだか似ているような、違いが微妙に感じるカタカナ言葉です。
表にまとめてみました。

創業時から3つすべてを考えておく必要もありません。
なくても起業はできます。
でも、人を雇わなくても、どれか1つでも、考えておいてほしいのです。
これは、ご自身の北極星、使命、未来像として、事業を継続する勇気を与えてくれるものとなるからです。


  • パーパス・ミッション・ビジョンの役割

そして、次のステージに進んで人を雇用したとき。
ここでも更に大切になるのが、 パーパス(P)・ミッション(M)・ビジョン(V)です。

①小さな組織ほど理念が必要な理由

PMVというと、「大企業が掲げる立派な言葉」 というイメージを持たれがちですが、 実は小さな組織にも重要です。
なぜなら、 経営者の考えや価値観が、 組織全体にダイレクトに影響するからです。

②PMVがチームにもたらす効果

パーパス(P)・ミッション(M)・ビジョン(V)がチームに共有されていると、
「共通の目的が生まれる」「判断の基準が揃う」「困難なときも踏ん張れる」という土台ができます。

「この仕事は、この事業の目的を実現するために必要なんだ」
そう理解できたとき、 仕事は単なる作業ではなくなります。

③事業が拡大するときに起こる変化

事業が一人で完結しているうちは、 多少目的が曖昧でも、大きな問題にはなりにくいものです。

しかし、人が関わり始めると状況は変わります。

・仕事を分担する
・指示や判断が必要になる
・価値観の違いが表に出る

こうした変化の中で、「何を大切にしている事業なのか」が共有されていないと、小さなズレが少しずつ大きくなっていきます。


  • 事業は“作業”の集合体ではない

人がいきいきと働けるかどうか。
それは、仕事そのものよりも、「その仕事に意味を感じられるか」にも大きく左右されます。

①仕事の意味が共有されていない組織の特徴

仕事の意味が共有されていない組織(チーム)では、

・言われたことはやるが、それ以上は考えない
・問題に気づいても、指摘しない
・主体性が育たない

といった状態が起こりやすくなります。
これは、能力ややる気の問題ではありません。「目的が見えていない」ことが原因です。

②指示待ちが生まれる本当の理由

社員(メンバー)に「主体的に取り組めるようになってほしい」 という声を聞くことがあります。
ですが、指示待ちは、 メンバーの姿勢だけの問題ではなく、

・判断基準が共有されていない
・何を大切にすればいいのかわからない

という状態からも生まれるものです。
判断の軸がない中で勝手に動くのは、誰にとってもリスクだからです。


  • まとめ|あなたの事業は何のためにあるのか

さて、起業しようという方、起業した方。
人を雇っても雇わなくても、ぜひ一度、立ち止まって考えてみてください。

「あたたは、何のためにこの事業(ビジネス)をやるのですか?」
「あなたの事業(ビジネス)は、社会に対してどんな価値を提供しようとしていますか?」
「あなたが事業(ビジネス)を通じて目指したい理想の社会の姿はどうですか?」

完璧な言葉でなくて構いません。

自身で考え、言葉にすること。
それが、これからご自身を支え、チームをつくる際の、何よりの土台になります。

もし、

「一人で考えていると、堂々巡りになってしまう」
「自分の考えを、誰かと一度整理してみたい」

と感じることがあれば、
事業の目的や方向性について、まだ言葉になっていなくても構いません。

一緒に整理する時間を大切にしています。
個別でお話を伺う機会もご用意しています。

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