【相談事例】製造業

ご相談のきっかけ

①サブメインバンクからの紹介。

②直近決算期で営業赤字に陥り今後資金繰りの逼迫が予想される。

③経営者は管理会計の理解及び危機感が不足している。

④コロナ借入の返済開始前にキャッシュフローの改善に向けた具体的なアクションプランについての助言を求められた。

 

適正なキャッシュフロー確保に向けた具体的方策の検討と実現

①初回相談時

現状の把握(営業赤字に対する危機認識の共有)

今後目指すべきキャッシュフロー(債務償還年数の理解)の共有

②2回目相談時

経営者はサブメインBKと協力し最終的に「収益力改善計画」を策定。取引先別売上高・粗利益(率)を次回までに把握することを助言。

③ 3回目相談時

上記より収支(営業赤字)の課題・問題点が把握できたことで今後のアクションプランのイメージ(下記)を共有。

・粗利益(率)を確保できていない先について単価交渉を実施。

・単価交渉が実現できない先(採算割れ)は取引を解消。

・材料仕入れ(キャッシュアウト)を伴う受注を材料支給へ交渉(加工業へ転換)。

・現場の5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)の徹底。

④ 初回相談時から6か月後の試算表で粗利益(率)営業利益(率)が想定以上に改善。

⑤ 上記実績を確認したことで「収益力改善計画」のアクションプラン及び収支見込(計画1期目)の実現可能性が高まったことを共有。

⑥ 今後も継続して「改善活動」の継続と必要に応じよろず支援拠点を活用していくことを確認。

 

支援のポイント

①サブメインバンクでありながら本気で経営改善を実現したいとの理由でよろず支援拠点に相談を持ち込んだ支援機関の熱意と行動力。

②経営者が現状を理解(大きなポイント)したことで相談日以降単価交渉・現場改善に社員と協力し行動を起こした。

③経営者が管理会計は必要不可欠(大きなポイント)であることを理解したことで粗利益(率)の改善が早期かつ想定以上に進んだ。

 

 

伊藤一哉コーディネーターからのメッセージ

相談企業様の案件を通じて、あらためて経営改善を実現するためには経営者の気づき(危機感)・支援機関(今回はサブメインバンク)の熱意が大きく寄与するということを学びました。

経営改善に魔法の杖はなく、適正な方向に着実に行動を起こすことが結果的に早期経営改善につながるのではないでしょうか。

本件については「経営改善計画書」の策定が目的ではなく、キャッシュフローの改善・実現が目的であるということをサブメインBKが明確に示したことが経営者の覚悟と行動につながったと思います。

経営者は今回の取組が成果に結びついたことで今後も毎月収支の把握及び「改善」の行動を継続することを表明しました。

私は経営者の表明と改善の結果を踏まえ、相談企業様が今後も安定した経営基盤を構築していくことを期待しています

 

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